前回の記事、「
The London Acoustic Show 2015 初日 」の続きです。
The London Acoustic Show 2015 の2日目です。初日のレポートである程度のことは書いているので、今回は簡単に済ませたいと思います。
初日に殆どのブースを見ているので、2日目はのんびりとショーの雰囲気を楽しむことにしました。ギター好きなビジターの人達と話をすることも出来るし、業界の人達との繋がりも出来るので、やはりこんなショーに参加するのっていいですよね。
メインステージでは有名なギタリストが演奏をするのですが、会場内にあるカフェの前には特設ステージがあり、ここでもギタリスト達の演奏を楽しむことが出来ます。
オーストラリアのギターメーカー、
Maton Guitars のブースです(下の写真)。
北アイルランドのギターメーカー、
Lowden Guitars のブースです(下の写真)。この少年がデモ演奏をしていましが、かなりの腕前で、この時は「ホテルカリフォルニア」をフィンガースタイルで演奏していました。
ロンドンにある、
The North American Guitar のブースです(下の写真)。主に個人製作家のギターを取り扱っているのですが、今回もいろんなギターが展示されていました。
私が好きな製作家の一人、
James Olson 氏 のパーラーギターです。これは中古品となります。表板は Western Red Cedar、側板と裏板は Brazilian Rosewood でした。値段は8,750ポンド(約163万円)でした。試奏しましたが、やはり良いギターでした。もちろん、細かい部分まで綿密にチェックしました(笑)。
Kevin Ryan 氏 のギターです。彼も素晴らしい製作家です。
会場内で F さんという日本人の方に声を掛けられました。最近駐在でロンドンに赴任されたそうです。こちらに来てから、インターネットで私のブログを発見されたらしく、それからはずっと私のブログを読んでいるとのことでした。そう言っていただくと、やはり嬉しいですよね。いろんな人に読んでいただいているのだなと思うと、やはり遣り甲斐を感じます。
F さん、本当にありがとうございました!
ということで、今回のショーも終わりになりました。これから片づけです。
全てのブースが一斉に片づけを始めるので、荷物運搬用のエレベーターは順番待ちです。とにかく片づけましょう。
今年のショーも無事に終了しましたが、ブースの数が年々減少しているので、来年もやるのかちょっと心配になりました。続けて欲しいですよね。今回はちょっとしたコネも出来て、とても有意義な2日間でした。それでは自分の仕事、頑張ります!
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2015/09/20(日) 07:58:59 |
ギターショー
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9月12日(土)と13日(日)の両日、今年で5回目となる
The London Acoustic Show 2015 が開催されました。今年もリペアーの仕事を行っているギターショップ、
Ivor Mairants Musicentre が出展するため、11日(金)の会場への搬入から手伝いをすることになりました。12日と13日は別に大した手伝いをするわけではありませんが、スタッフの一員として会場にいました。
それでは初日、12日(土)の簡単なリポートです。
去年まで、このギターショーの名前は The London Acoustic Guitar Show だったのですが、今年からは Guitar という文字が抜けて、The London Acoustic Show という名称に変更となりました。今年は去年に比べて出展しているブースが少なく、Martin は2年連続で出展していないし、Yamaha も今年は出展していません。去年もブースが減ったなと思っていたのですが、今年は更に減り、来年以降も続けていけるのかとちょっと不安になってしまいます。
メインステージでの演奏は下の写真のとおりです。この他に、カフェの前でのステージもあるし、ワークショップなども行われました。
今年も Ivor Mairants の搬入の手伝いをしました。搬入はショーの前日の11日(金)です。今年の出展本数は20本です。内訳は、
Santa Cruz が8本、
Collings が3本、
Bourgeois が3本、
Lowden が3本、そしてその他が3本です。
ブースの飾り付けが終わりました。今年のメインは去年に引き続き、
Santa Cruz Guitar Company のギターです。
ギターショーの2日前の10日(木)に、Santa Cruz Guitar Company から新しく6本のギターが入荷しました。その内の1本が最新のモデルで、
Brad Paisley のシグネチャーモデル です。下の写真がそのギターですが、アメリカのカントリー歌手、
Brad Paisley のモデルで、表板はベアークローのシトカ・スプルースです。側板と裏板はインディアン・ローズウッドです。プリウォーのドレッドノートを基本にしたモデルだそうです。
SGCG のロゴは指板の5フレット上に施してあります。
ヘッドにはカウボーイハットのインレイです。
今度から Santa Cruz Guitar Company が
自社の弦 を売り出しました。サイズは2種類あり、Low Tension と Mid Tension です。申し訳ありませんが、各弦のサイズは今はちょっと分かりません。新しく入荷したギターからは、この新しい弦が使用されています。ギターショーでも売り出しました。
場内の様子です。
会場内を歩いていると、メインステージでの演奏を終えた
Albert Lee 氏 を見かけました。写真中央の白髪(黒い服)の方です。
Albert Lee 氏のメインステージでの演奏です。
VIDEO Lowden のブースです。
いろんなギターが並んでいます。
Collings のブースです。
ロンドンにあるギター製作学校のブースもありました。
会場に着くや否や、友人でもあるイギリスのギター製作家、
Alister Atkin 氏 に出くわしました。彼は最新作2本を抱えてビジターとして来場していました。彼は最近レリックを多く製作しており、この日に持って来ていたギターもレリックでした。
特殊な技法を用い、ニトロセルロース塗装の表面に本物のビンテージギターのようにクラックを入れてあります。やはり間近で見ると凄いですね。驚いてしまいました。どうやってクラックを入れるかをちょっと教えてくれました。勿論秘密です(笑)。でも自分はやりませんけどね。
Alister はかなり成功しているギター製作家で、年間本数はなんと驚異の70本!これって凄い数です。トラディショナル・スタイルのギターを製作しており、最近では Paul McCartney、Elvis Costello、Dolly Parton などが使用しています。
初日のショーが終わった後、出展者やスタッフ達は会場近くのパブに招待されました。勿論私も参加しました。食事付きでワンドリングフリーです。Lowden や Mayton などのスタッフとも話が出来て、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
暫くしてからバンドの演奏が始まりました。ボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人組で、ファンキーな音楽にみんな大盛り上がりです。そして数曲の演奏が終わると、店内にいた一人の白髪の男性がアコースティクギターで飛び入りしました。誰だろうと思っていると、隣にいた Ivor Mairants のマネージャーが、あれは
Elliott Randall というギタリストだと教えてくれました。マネージャーが言うには、残念なことに、この会場にいる殆どの人達が彼が誰だか知らない、というのです。Elliott Randall はロンドン在住のアメリカ人のセッションギタリストで、あの有名なバンド、Steely Dan の初期のアルバムでギターを弾いていたそうなのです。例えば Steely Dan の名曲、「Reelin' In The Years」のギターソロは彼の演奏です。彼はセッションギタリストとしてアルバムに参加しており、Steely Dan から正式メンバーになって欲しいと頼まれたそうですが、丁寧にお断りしたそうです。「何だこのオッサンは?(笑)」と思っていたのが、まさかそんな人だったとは。やはりロンドンの凄さには驚かされます。
下の映像は、Elliott Randall が6年前の2009年、ロンドンで行われた Steely Dan のコンサートに飛び入り出演した時のものです。彼がアルバムの中でも弾いた名曲、「Reelin' In The Years」を弾いています。
VIDEO それでは次回はギターショー2日目の模様をお知らせします。
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2015/09/17(木) 22:15:31 |
ギターショー
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2日前の土曜日(13日)、
The London Acoustic Guitar Show 2014 に行って来ました。
The London Acoustic Guitar Show 2014 は今年で4回目で、9月13日(土)、14日(日)の2日間開催されました。私がリペアーを担当しているロンドンのギターショップ、
Ivor Mairants Musicentre も出展するため、ショーの前日(金)に搬入の手伝いをし、土曜日にスタッフとしてショーに行きました。今年も様々なギターメーカー、ショップが出展しており、多くのミュージシャンの演奏もありました。
それでは写真をご覧下さい。
私がリペアーを担当している Ivor Mairants Musicentre のスタンドです。出展しているギターは、
Santa Cruz 、
Collings 、
Lowden が中心です。写真の中で帽子を被っている人がいますが、この方はアメリカの
Bourgeois 社(ボルジョワ) の方で、我々のスタンドに置く予定だった Bourgeois のギター2本の PR のために来られたのですが、残念なことに出荷中のギターの到着が間に合いませんでした(ロンドン・ヒースロー空港で税関を通過中)。彼からは、Bourgeois の製作工程など、いろいろな話を聞くことが出来て大変勉強になりました。
Ivor Mairants Musicentre に展示している Santa Cruz のギターです。ショップには5本の在庫があったのですが、1週間前に新しく5本が入荷しました。
これも Ivor Mairants Musicentre のスタンドです。
Ivor M のスタンドに展示された1934年製、
Martin の C2 です。Martin として珍しいアーチトップのギターです。バックとサイドは柾目のブラジリアン・ローズウッドです。
Ivor M のスタンドに、イギリス人製作家、
Alister Atkin 氏 がこのギターを持って来ました。。ボディーはオールマホガニーで、ボディー全体的にペイントが施されています。何か特別のモデルのようです。
Taylor のスタンド。
オーストラリアのメーカー、
Cole Clark のスタンド。
北アイルランドのメーカー、
Lowden のスタンド。やはり Lowden はイギリスでは人気ありますね。
弦のメーカー、
Elixir のスタンドでのライブ演奏。
イギリス人製作家、
Patrick James Eggle のスタンドです。通常モデルは彼のアシスタント達が製作家していますが、これらのギターは彼自身が製作した特別モデルです。
イギリスのヴィンテージギターコレクター、
Paul Brett 氏 のスタンドです。彼はプロのミュージシャンでもあります。白いヒゲの人が Brett 氏で、その左横で話しているのがロンドン在住のスコットランド人製作家、
David Antony Reid 氏 です。
Paul Brett 氏のスタンドにあった1950年代の12弦ギター。なかなか渋いです。
これも Paul Brett 氏のスタンドにあったもので、1930年代の Regal の Tiple です。Tiple は元々南米の楽器で、4コースで12弦だったものを、Martin 社が4コースで10弦に改良しました。私も大好きな楽器で、Ry Cooder が昔弾いていました。シャリシャリした音が魅力です。
Collings のスタンドです。去年は不参加でしたが、今年再登場です。去年不参加だったため、代わりに Ivor Mairants Musiccentre が多くの Collings のギターを出展しました。
Collings のスタンドの方々はいつも UK ディーラーからですが、今年はアメリカの Collings 本社からも一人プロモーションのために来英されました。左側の水色のシャツの方です。Collings の YouTube ビデオを観るとよく登場されます。
Collings のマンドリンです。いいですねえ。こんなの欲しいっていうか、一度作ってみたいです。
Collings のマンドリンのバックです。美しい。
これは Collings Guitars が最近発表した新しい格下のブランド、
Waterloo(ウォータールー) のモデルです。今年の秋から発売されます。かつての Gibson 社の格下ブランド、Kalamazoo と同じような感じですね。Gibson の L-00 か Kalamazoo の KG-14 に似ていますね。Collings 社はこの新しいブランド、「Waterloo 」のため、工場を拡張するそうです。塗装は全体がサテン・フィニッシュ(艶消し)なのですが、私個人の意見としては、光沢のあるフィニッシュの方が良いのではと思います。どうしても安っぽく見えてしまいます。というのは、値段は Collings の約半分ですが、それでも2000ポンド(約35万円)ぐらいするのです。この艶消しだとどうしても10万円台に見えてしまうのは私だけでしょうか。ヘッドの「Waterloo」というロゴはインレイではなくペイントで、Kalamazoo と同じような感じです。それにしても Collings 社はどんどん会社の規模が大きくなっていますね。
ということで今回でショーは4回目でしたが、今回はエレキギターショーも下の階で行われました。私の意見としては、アメリカや日本のように、もっと個人製作家が参加するショーになればいいなと思うのですが…。
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2014/09/16(火) 01:16:26 |
ギターショー
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9月7日(土)と8日(日)の2日間、今年で3回目となる
The London Acoustic Guitar Show 2013 が開催されました。前回の記事「
The London Acoustic Guitar 2013 の搬入の手伝い 」でもお知らせしたように、今回は私がリペアーを担当しているギターショップ
Ivor Mairants Musicentre のブースが去年より縮小され、今回の私のギターの展示はありませでした。しかしショー前日に搬入の手伝いをし、初日の7日(土)だけスタッフとして(スタッフらしい仕事はしていませんが)会場に行きました。
今年は去年に比べて入場者数が少なかった感があり、出展ブースもちょっと減っていたように感じられました。去年まで出展していた
Martin と
Collings がいませんでしたね。
英国で最大のアコースティックギター・ショーなので、これからもずっと続いて欲しいと思っています。そして来年以降の出展を目指し、心を引き締めて製作に励みたいと思います。
去年(2012年)のショーの模様です。
ブースでの演奏です。
カフェの前のステージにて。
Terry Pack Guitars という英国のメーカーです。Terry Pack 氏がデザインして、製作はベトナムで行なっているそうです。
Terry Pack Guitars のウクレレ。
北アイルランドのメーカー、Lowden Guitars のブースです。人気がありましたね。写真には写っていませんが、オーナーの George Lowden 氏もいらっしゃいました。ところで、日本ではローデンと呼ばれていますが、英語ではラウデンと発音します。間違いだらけの日本人の英語のひとつです(笑)。
Tanglewood です。
日本のメーカー、Takamine のブースです。そしてその左横に小さな Guild のブースが隣接していました。
Furch Guitars というチェコのメーカーです。
Yahama です。
Taylor のブースです。
Taylor のブースに展示されていたピックアップのシステムを紹介したギター内部です。
高級ギターを取り扱う The North American Guitar のブースです。
The North American Guitar では今年から Froggy Bottom Guitars を取り扱うようになり、6本展示されていました。
英国の Avalon Guitars です。倒産したはずなのですが、なぜかブースがありました。
我が Ivor Mairants Musicentre のブースです。去年よりブースが縮小されました。今年は展示するギターを2社に絞りました。Santa Cruz が右側に12本、Collings が左側に4本です
Collings のギター4本です。今年は Collings が出展をしなかったので、Ivor Mairants のブースで出展して欲しいとの依頼があったそうです。
Collings の 000 です。最近この色のサンバーストをよく目にするようになった気がします。いいサンバーストですね。
Collings の Tree-Of-Life のインレイ。
Collings のドレッドノートを弾くお客さん。フラットピックでのピッキングが強いので、傷が付かないかヒヤヒヤでした(笑)。
Santa Cruz のギター群。
最近入荷した Santa Cruz のボディ全部がコアのモデルです。
美しいトラ目です。
Santa Cruz の バリトン・ギター(Bob Brozman モデル)です。スケールが長く、27インチあります。
Santa Cruz の13フレット・ジョイントのモデル、H13 です。
2013/09/14(土) 08:03:01 |
ギターショー
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