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奥村健治アコースティックギター製作 IN ロンドン

ロンドン在住の個人製作家によるギター製作ブログ

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アメリカ・サンタクルーズからギター製作家、Jeff Traugott 氏来英 その2 最終回

皆様ご無沙汰しています。約9ヶ月半もブログの更新をサボってしまいました。別に病気とかになったのではなく、ただ仕事が忙しくて執筆の時間がなかなか取れず、同時にサボり癖がついてしまっただけです。長期間に渡りブログの更新がなかったにもかかわらず、いつもブログにアクセスして頂いた方々には心より感謝しています。前回の記事「」の続編を待っておられた方々も多くいらっしゃると思います。長期間待たせてしまったことを深くお詫び申し上げます。続編は去年ある程度書いていたので、文章中に出て来る数字は去年の時点での数字になります。それでは続編です。



前回の記事、「アメリカ・サンタクルーズからギター製作家、Jeff Traugott 氏来英 その1」の続きです。

アメリカ・カリフォルニア州のサンタクルーズからギター製作家、Jeff Traugott 氏が来英し、ブライトンにある The Acoustic Music Company を訪問し、Traugott 氏のトークを聴きに行きました。2001年8月に Traugott 氏の工房を訪問して以来なので、15年ぶりの再会になります。

ショップへはちょっと遅れて行こうと思ったのですが、結局一番乗りになってしまい、次に現れたのが Traugott 氏と奥さんでした。久しぶりの再会に固い握手を交わしました。まだ他には誰も来ていなかったので、しばらく話をすることが出来ました。前日にイギリスに到着したばかりで、3ヶ月の長期休暇でヨーロッパをいろいろ周るそうです。アメリカに帰るのは来年の一月になるとのこと。

さて、Traugott 氏のギターですが、既にコアモデルがショップでは販売されています。Traugott 氏のギターの基本料金は26,500ドルとかなり高価ですが、基本モデルでさえ、トップ材にはジャーマン・スプルース、バックとサイド材にはブラジリアン・ローズウッドといったように高級で希少価値のある材が使用されています。ショップに置いてあるコアモデルの値段は約27,000ポンド(約400万円)で、かなり高い値段に設定されていました。

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コアモデルを試奏させてもらいましたが、やはり素晴らしいギターでした。現在ブラジリアン・ローズウッドの輸出入はワシントン条約でかなり厳しく、その理由でコアモデルが置かれているのだと思います。今まで話した人の中には、アコースティックギターはやはりローズウッドかマホガニーでないといけないと言って、コアの音色を嫌う頑固な方々がいらっしゃいましたが、私はコアは素晴らしい材だと思っています。

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Traugott氏と記念撮影です。

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下の写真は、2001年8月にTraugott氏の工房を訪れた時のものです。

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ショップでの来訪者との談笑の後、希望者は近くのレストランでTraugott氏と共に食事をしながら氏の仕事の話を聞くことになっていたのですが、私はロンドンへ戻るのが遅くなってしまうのでレストランへは参加しませんでした。しかし、それから数日後、今度はロンドンでTraugott氏と再会しました。私のお客さんが近所に住んでいるのですが、そのお客さんはTraugottギターを所有しているので、Traugott夫妻がそのお客さん宅に招待され、私も呼ばれました。お客さん所有のTraugottギターをチェックしながらギター話に花が咲きました。Traugott氏とはギター製作話をいろいろとすることができ、大変有意義な時間を過ごすことが出来ました。細かい作業の話はもちろんのこと、なぜギターの基本価格を3倍に設定するに至ったかなど、凄くためになるものでした。そのお客さんのTraugottギターは私が3回ほどメンテしているのですが、Traugott氏本人から仕事を褒めて頂いて大変嬉しかったです。

そのお客さんはTraugottギターの各弦の幅を広げたいという考えがあり、そうなるとネックを新しく作り直さないといけないという話になりました。Traugott氏はネック材を送るので、私がネックを作ればいいと提案して下さいました。Traugottギターのネックを作るという光栄な話だったのですが、結局はそのままにしておくということになりました。本当は作りたかったんですけどね。

ということで、Traugott氏とは有意義な時間を過ごすことが出来ました。この数日後、Traugott夫妻は3ヶ月間のヨーロッパ旅行に出発されました。



それではなるべくサボらないようにブログを続けていきますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。尚、ブログの更新をずっと待っているとコメントして下さった菅原様には大変感謝しています。ありがとうございました!



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  1. 2017/08/03(木) 08:51:36|
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アメリカ・サンタクルーズからギター製作家、Jeff Traugott 氏来英 その1

先々週の土曜日(10月15日)、久しぶりに海辺に街、ブライトンに行ってきました。目的はアメリカのギター製作家、Jeff Traugott 氏に会うためです。ブライトンにあるギターショップ、The Acoustic Music Company では、時々アメリカ・カナダから著名ギター製作家を招待しています。過去には Ervin Somogyi 氏Linda Manzar 氏William Laskin 氏などが招待されたのですが、今回はカリフォルニア州サンタクルーズ在住の製作家、Jeff Traugott 氏です。Traugott 氏は最初 Santa Cruz Guitar Company で働かれ、その後独立されました。現在、Traugott 氏のギターの基本料金は 26,500 ドル(現在のレートで約277万円)で、スティール弦・アコースティックギターの中でももっとも高い料金の一つです。私は2001年8月に Traugott 氏の工房を訪問したことがあり、今回15年ぶりに再会になります


今回久しぶりにブライトンを訪れました。約10カ月ぶりです。ブライトンはロンドンから南に位置する海辺の街で、イギリスの中でも大好きな街の一つです。やはり海はいいですね。

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ブライトンはそんなに大きな街ではないのですが、街のあらゆる所で若いバスカー達(ストリートミュージシャン)が目に付きます。

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午後1時過ぎにブライトンに到着したのですが、Traugott 氏や他のお客さん達が来店するのは午後2時頃ということだったので、しばらく街や海辺を散策してからショップに向かいました。ショップに到着するとまだ誰も来ておらず、自分が一番乗りということになってしまいました(笑)。

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The Acoustic Music Company はアメリカ・カナダを中心とした個人製作家のアコースティックギターを取り扱っており、店内の壁には高級ギターがびっしりと並んでいます。

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ショップのオーナーの Trever さんはマンドリンが専門なので、店内の奥には多くのマンドリン、マンドーラ、マンドチェロが飾ってあります。

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アメリカ在住の製作家、松田倫宏氏のギターも2本あります。下の写真の一番右と左から2番目のギターです。

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富山県在住で、Ervin Simigyi 氏に師事した製作家、荻野裕嗣氏のギターもありました。以前から複雑な模様のロゼットの塗装をどうしているのか気になっていましたが、なるほど、こういうことですね(笑)。

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店内には小さな工房が設けてあります。ここで Ed が週2回、ギターのメンテナンスを行っています。私が毎週木曜日にリペアーをやっているギターショップの工房も狭いですが、この工房は更に狭いです(笑)。

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ということで、そろそろ Traugott 氏の登場なのですが、ブログの記事を一つ仕上げるには時間が掛かり、今回も長い記事になりそうなので、2回に分けることにしました。それでは次回はTraugott 氏と彼のギターの登場です。お楽しみに。

続く。



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  1. 2016/10/29(土) 09:12:49|
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アーヴィン・ソモジ氏が来英

前回の記事でお知らせしたとおり、突然の病いでブログが滞ってしまいました。私は回復に向かっており、倦怠感もかなり無くなってきましたので、ブログを再開したいと思います。

7月12日の土曜日、ブライトンにあるギターショップ、「The Acoustic Music Company」に、アメリカの著名な製作家、アーヴィン・ソモジ氏が来店しました。ギターショップからは2ヶ月前にソモジ氏の来店のお知らせがあったので、すぐに参加するとの返事はしていました。

予定としては、午後3時から午後6時まではギターショップでソモジ氏との懇談会みたいなものがあり、午後6時からは近くのレストランでソモジ氏を囲んでの食事会ということになっていました。食事会まで滞在してしまうとロンドンに戻るのがかなり遅くなってしまうし、ショップでの懇談会でもレクチャーはあるだろうと思い、食事会への参加は申し込んでいませんでした。というのは、3、4年前にマイク・バラニック氏達が来店した時は、ショップでちょっとしたレクチャーがあったからです。しかし、今回はショップでのレクチャーは行われず、食事会で行われたのです。ちょっと残念でしたが、ソモジ氏とはいろいろと話すことが出来て満足です。

まだ早い時間には人が少なかったので、ソモジ氏とはゆっくり話すことが出来ました。でも後半は人が多くなり過ぎてそれどころではありません。まず嬉しかったのは、ソモジ氏が私の顔を見るなり、覚えてると言ってくれたことです。

ソモジ氏との対面はこれが3回目でした。まず1回目が1989年、火事で焼失する前のソモジ氏のオークランドの工房にて。2回目が2001年、ソモジ氏のオークランドでの新しい工房にて。そして3回目が今回のブライトンです。

まず1回目の対面の話をしますね。それは1987年でした。翌年の1988年にアリゾナ州フェニックスにあるギター製作学校「Roberto-Venn School of Luthiery」に入学を予定していた私は、製作学校に入学する前に、しばらくサンフランシスコに滞在することにしました。そこで市内にあるギターショップを巡り、「The 5th String」というアコースティック楽器をメインとしているショップを見つけました。ショップのオーナーに翌年からギター製作学校に行くことを伝えました。するとそのオーナーは、ベイブリッジを渡った対岸のイーストベイ(バークレーやオークランドがある)にアーヴィン・ソモジというギター製作家がいるから一度訪ねてみればと言ってくれました。当時のソモジ氏は今ほど世界的に有名ではありませんでしたが、アメリカ国内の業界の中では名前が知れ渡っている人でした。確か当時は、ウィンダム・ヒル系のギタリストや、ジョン・デンバーがソモジ氏のギターを使っていたと思います。当時はまだギター製作学校にも入学していなかったので、卒業したら訪ねることにしました。

翌年の1988年にギター製作学校に入学し、基本の就学期間は4ヶ月(現在は5ヶ月)だったのですが、諸事情が重なり、結局1年程在学することになり、サンフランシスコに戻ったのは1989年でした。サンフランシスコに戻ったと言っても、実際は対岸のオークランドで新しい生活を始めることにしました。勿論、ギター製作関係の仕事をしたいと思ってもそう簡単にはいきません。自分でギターを製作するにしても、機械も道具も持っていません。そこでまず訪ねたのが、以前から訪ねてみようと思っていたソモジ氏の工房です。

当時のソモジ氏の工房と自宅は、バークレーとオークランド(隣接している)の丘の上にありました。丘の上の住宅街は比較的裕福な人達が住んでおり、そこからはサンフランシスコの街とサンフランシスコ湾が一望出来ます。ソモジ氏は工房を訪れた私に丁寧に応対し、木材のスクレイプ(削り)の仕方まで披露してくれました。本当は仕事をさせてくれと頼みに行ったのですが、とうとう最後まで言い出すことが出来ませんでした。というのは、当時、ソモジ氏には弟子がいませんでしたが、ギター製作教室をやっているということで、私にも参加してみないかということで、そのパンフレットを渡されたのです。ギター製作学校を卒業したばかりだし、お金の余裕が無かったので、その時はパンフレットを頂戴するだけで、働かせてくれというお願いは次回に回すことにしたのです。それに私が製作学校で作ったギターも見たいと仰ったので、次に訪問する時にギターを持って行き、仕事に関してはもう一度お願いしてみることにしたのです。

とにかく仕事が必要なので、あらゆる仕事を探し回り、全部パートタイムですが、ギターショップのリペアー、ステンドグラス、家具作りの仕事をやり始めました。そして徐々にギター製作に必要な道具を集めていったわけです。ソモジ氏の工房を再び訪問することはずっと考えていたのですが、その時所有していた車はオンボロで故障が多く、あと色んな理由が重なってずっと行かないままになっていました。そして確か1991年だったと思のですが、バークレー、オークランドの丘の上の住宅街で山火事が発生し、多くの住宅が消失してしまいました。ソモジ氏の工房も自宅も全焼してしまいました。この出来事により、私がソモジ氏の工房を再び訪問することは無くなり、私は1991年の暮れに日本に本帰国しました。

ソモジ氏との2回目の対面は2001年でした。その時、私は既にロンドンに住んでいたのですが、ヒールズバーグギターフェスティバルの見学、幾つかのギター工房の見学、そして友人達との再会を目的に、10年ぶりにアメリカを訪れました。そしてその時、ソモジ氏のオークランドにある新しい工房を訪問することにしたのです。当時、松田倫弘氏はまだソモジ氏のお弟子さんで、彼からいろいろと手配をして頂きました。ソモジ氏とは89年以来、12年ぶりの再会でした。しかし残念なことに、私のことを覚えていないというのです。話をよく聞くと、山火事での工房の消失はかなりショックだったらしく、山火事以前のことは全て記憶から無くなったと仰るのです。それは無理も無いと思いました。それで私のことも覚えていないということでした。

そして今回、前回の再会から13年ぶりに会うことになったのです。今回は私のことをちゃんと覚えていらっしゃいました。とても嬉しかったです。2回目の再会の時には山火事前のことは全て忘れたと仰ったので、1回目の訪問で働かせてくれと言うつもりだったことは伝えませんでした。しかし今回は色んな話をしたので、25年前に本当は働かせてくれと言うつもりだったことを伝えました。しかし、弟子入りを言い出せなかったことへの後悔はありません。それは今まで起こった良い出来事を否定したくないからです。

次回はアメリカでの再会を約束しました。近い将来絶対に行きたいと思います。本当に素晴らしい一日でした。

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店内の様子。

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参加者の一人がソモジ氏のギターを弾いています。真ん中で背中を向けているのがソモジ氏。

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これもソモジ氏。

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ソモジ氏製作のギター。参加者の一人がこのギターのオーナーです。値段は22,000ポンド。約370万円です。

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ソモジ氏と共に。



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  1. 2014/08/17(日) 12:14:13|
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Atkin Guitars の Atkin 氏に会う

先日、私が週一回リペアーをやっているギターショップに行くと、イギリスのギター製作家、Alister Atkin 氏がちょうど来店中で、ショップのスタッフが紹介してくれました。彼のことはずっと昔から知っていましたが、今回直接会うのは初めてです。

ちょうど最新作、オールマホガニーの00モデルを持参しており、試奏させてもらいました。まず最初にギターを持った時に思ったのは、軽い。ネック角も弦高もバッチリで、とても弾きやすくて素晴らしい音色のギターでした。デザインもシンプルで、最初はバインディングが無いのかなと思ったのですが、目を凝らしてよく見てみると、マホガニーのバインディングが施してあるではないですか。同じサイド材から切り取ったようです。シンプルでとてもオシャレだと思いました。

Atkin 氏の存在は私がロンドンに移住した97年から知っていました。まだロンドンにに来たばかりの頃、いろんなギターショップ巡りをしていたのですが、その中の一軒に、あるイギリス人製作家が作ったギターが2本の展示されていました。ショップの人の話では、まだ製作を始めたばかりの若者だということでした。製作を始めたばかりということで、まだ初心者のギターだなという感はありました。

それから彼の名前は雑誌等でよく目にするようになり、確か10年近く前だったと思うのですが、彼のウェブサイトを覗くと、投資して様々な機械を取り入れ、自家製の治具も多数作り、年間製作本数が25本ぐらいになったと書いてありました。ギター製作をする人だったら分かると思うのですが、年間25本製作とはかなりの数です。

そして今回初めて対面したのですが、現在では生産ラインもしっかりしており、設備もかなり整って、アシスタントを一人雇い、年間本数はなんと70本だそうです。アシスタントが一人いるとはいえ、年間70本とは驚異の数です。James Olson 氏が一人で年間60本製作しておりますが、それにも劣らない数です。勿論、両氏ともコンピュータ制御の機械は設備しています。

Atkin 氏とはしばらく話をしたのですが、今度(いつになるかは未定)彼の工房を訪問することになりました。彼がどんな機械を使い、どういう生産ラインで製作しているのか勉強してこようと思います。ロンドンに来て間もない頃に見た、まだ駆け出しの頃の彼のギター。あれから17年の時が流れ、現在は年間70本製作するギター製作業界の成功者。彼の工房を見学することで、何か大きい収穫があると確信しています。

彼の工房訪問レポートをお楽しみに。

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最新作のオールマホガニーの00モデルを手にするAtkin 氏

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とてもシンプルなデザインで美しいギターでした。バインディングはボディ材と同じマホガニー。ロゼットもアバロニだけのシンプルさです。

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バックです。

  1. 2014/03/10(月) 12:27:01|
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私の好きなギター製作家、ジェームス・オルソン氏

ちょっと整理をしていたら、15年前の Acoustic Guitar (1997年8月号)の表紙が目に留まりました。Acoustic Guitar はアメリカのアコースティックギターの月刊誌で、以前は毎月購読していました(最近は全然買わず、立ち読みするだけですね)。この8月号は、ジェームス・オルソン氏のギターのヘッドストックが表紙になっており、カスタムギターがどうやって製作され、どうやって購入すればよいかという特集でした。5人の製作家の記事が載っており、オルソン氏はその中の一人です。記事は下に掲載していますので、英語ですが、よかったら読んでみて下さい。

ジェームス・オルソン氏といえば、ジェームス・テイラーを始め、レオ・コッケ、デイヴィッド・ウィルコックス、フィル・ケギ―など、数多くのミュージシャンが愛用しています。何と言っても、オルソン氏を超有名にしたのは、ジェームス・テイラーでしょう。80年代の終り頃、オルソン氏はジェームス・テイラーにギターを見てもらう機会があり、ジェームス・テイラーはすぐにギターが気に入り、オルソン氏のギターを3本購入したそうです。それ以来、ジェームス・テイラーはオルソンギターをライブでもレコーディングでも弾き続けており、オルソンギターは瞬く間に有名になりました。

オルソン氏の凄いところは、年間製作本数の多さです。雑誌の記事の中にも書いてありますが、97年当時で、年間60本製作しています。時々アシスタント一人に手伝ってもらうこともあるそうですが、普通は一人で製作しているそうです。年間60本というのは神業です。個人製作家の年間製作本数は、10本から20数本がよく聞く数ですが、60本とは。どうしてこんなに多くのギターを製作できるかというと、彼の効率性に徹した製作法にあると思います。もちろん良い音のギターを作ることは当たり前で、いかに敏速に、そして正確に効率よく製作できるかに重点を置いているそうです。治具も様々なものを自作されているそうです。例えば木を削るルーターにしても、ビットの交換をする必要がないように、それぞれの用途に合わせたビットが取り付けられているルーターを、何台も持っているそうです。

記事の中でのオルソンギターのウェイティングリストは、1年半から2年となっていますが、この後、あまりにオーダーが多いので、数年間オーダーをストップしています。あまりにも人気があるため、オルソン氏の製作するギターは全て受注品で、新品のオルソンギターをギターショップで見ることはできません。もし見られるとしたら、中古品になるそうです。

因みに、雑誌の中では、オルソンギターは一本、3,595ドルとなっていますが、現在では12,000ドル以上となっています。12,000ドル X 60=?。凄いですね。

驚異のオルソンギター、上には上がいるものです。

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1997年8月号の Acoustic Guitar の表紙です。写真は、ジェームス・オルソン氏のギターのヘッドです。

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雑誌の中のカスタムギターの記事です。5人の製作家が紹介されており、オルソン氏もその中の一人で、この写真もオルソン氏です。

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ジェームス・オルソン氏

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ずらりと並んだ製作中のオルソンギターです。年間製作数60本。凄いです。作業台の下に何台も置いてあるルーターは、それぞれの用途に応じてビットが違います。ビットを交換する時間を無くし、効率よく作業しているわけですね。

それでは、英語ですが、下の記事を読んでみて下さい。

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  1. 2012/04/03(火) 23:35:14|
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プロフィール

奥村健治

Author:奥村健治
アメリカでギター製作を学び、現在イギリス・ロンドンにてアコースティックギター製作に励んでおります。長崎県佐世保市出身

Santa Cruz Guitar Company, Bourgeois Guitars, Lowden Guitars の英国でのリペアーマンもやっています。

www.okumuraguitars.com
www.okumuraguitars.tumblr.com
https://twitter.com/okumuraguitars
https://instagram.com/okumuraguitars/

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