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奥村健治アコースティックギター製作 IN ロンドン

ロンドン在住の個人製作家によるギター製作ブログ

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Lowden の塗装凹み修復 #1

今回は Lowden の塗装修復です。去年 Lowden Guitars の公認リペアーマンになってから、Lowden の塗装修復はこれが初めてです。Lowden の塗装は他のメーカーに多く見られるニトロセルロース・ラッカーではなく、ポリウレタン系の塗料が使用されています。そして仕上げは光沢のあるグロスフィニッシュではなく、艶消しのサテンフィニッシュです。サテンフィニッシュはグロスフィニッシュに比べると修復が難しいんですよね。

工房に持ち込まれた Lowden のギターは F-50C/LH で、カッタウェイの左利き用です。通常のモデル名は F-50 ですが、Cutaway (カッタウェイ)の C と Left-handed (左利き)の LH は付いています。このギターは2年前の2014年に発表された Lowden の40周年記念モデルで、トップは Redwood、バックとサイドは African Blackwood という高級な木材が使用されています。

3483.jpg

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3488.jpg

下の写真をご覧下さい。トップの左端に白いキズがあるのが分かると思います。1枚目と2枚目の写真でも分かりますよね。これはお客さんがギターを倒して付いたキズです。

3489.jpg

凹みは深く、その部分の塗装は割れています。

3490.jpg

カッタウェイ部分のバインディングの角にも深いキズが2ヶ所あります。

3491.jpg

もう1ヶ所は透明のピックガードのすぐ横にありました。下の写真がそうなのですが、修復前の撮影を忘れてしまいました。写真は修復途中のものです。

3492.jpg

ポリウレタン系の塗装はシンナーで溶けないので、塗装の割れた部分をアートナイフを使って丁寧に取り除きます。丁寧にやるのですが、どうしても若干の木片が塗装にくっ付いて剥がれてしまいます。なるべく最小限に留めておくようにしなければなりません。

3493.jpg

ハンダゴテと濡れたキッチンタオルを使って潰れて凹んだ部分を浮き上がらせるようにしましたが、これが限界です。

ニトロセルロース・ラッカーならば、古いラッカーと新しいラッカーは溶け合うので、かなり良い感じで修復出来るのですが、ポリウレタン系の塗装はそう簡単にはいきません。おまけにサテンフィニッシュです(グロスフィニッシュより難しい)。お客さんにはパーフェクトな修復は出来ないけど、今よりはマシになるとは伝えてあります。

3494.jpg

今回の塗装修復は、Lowden Guitars のオーナー、George Lowden 氏とやり取りをしながら進めました。氏曰く、塗装を剥がして再塗装しない限り、パーフェクトな修復は望めないということです。

今回は2回の連載なので、次回で修復は終了します。次回をお楽しみに。

つづく。



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  1. 2016/04/19(火) 12:06:33|
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奥村健治

Author:奥村健治
アメリカでギター製作を学び、現在イギリス・ロンドンにてアコースティックギター製作に励んでおります。長崎県佐世保市出身

Santa Cruz Guitar Company, Bourgeois Guitars, Lowden Guitars の英国でのリペアーマンもやっています。

www.okumuraguitars.com
www.okumuraguitars.tumblr.com
https://twitter.com/okumuraguitars
https://instagram.com/okumuraguitars/

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