奥村健治アコースティックギター製作 IN ロンドン

ロンドン在住の個人製作家によるギター製作ブログ

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Simply Red のギタリスト、鈴木賢司氏の Gibson Southern Jumbo のリペアー その2

Simply Red のギタリスト、鈴木賢司氏の Gibson Southern Jumbo のリペアー その1」の続きです。

リペアーを行っているギターは1964年製の Gibson Southern Jumbo です。

前回の記事では、順反りになったネックをネックアイロンを使って真っ直ぐにする熱加工でした。トラスロッドをかなり締めた状態でも若干の順反りであったため、まずトラスロッドを緩め(順反りが更に大きくなる)、ネックを真っ直ぐに矯正してからフレットの擦り合わせを行います。

このネックアイロンを使っての熱加工作業は、勘が頼りの部分が大きく、一発で望み通りの真っ直ぐさにはなかなかなりません。順反りを真っ直ぐにするには、ネックアイロンを使って逆反り状態にして熱加工を行います。木には戻りがあるので、ネックアイロンで逆反りに締め付けていたネックの戻りが真っ直ぐになっていれば占めたものです。しかし、ネックアイロンを外してみると、曲がりが足りずにまだ順反りだったり、曲がりが大きくなって逆反りになってしまうこともしばしばです。

さて、今回の熱加工ですが、なんと一発で真っ直ぐになりました。勘が頼りの作業ですが、上手くいって大満足です。フレットの擦り合わせはすぐには行わず、ネックの状態が落ち着いてから行います。一日以上は落ち着かせます。

それではフレットの擦り合わせを行います。

3547.jpg

フレット上にストレートエッジを載せると、1フレットから最終フレットまで真っ直ぐの状態です。このようにセットアップされているギターも多々あります。しかし、私個人の考えでは、フレットの高さ、つまり指板の高さは、ネックジョイント辺りから徐々に低くなるべきだと思っています。これを英語では Fallaway と呼んでいます。Fallaway が施されず、1フレットから最終フレットまで真っ直ぐだと、弦を張ってネックが前方に傾いて元起きした場合、1フレットと最終フレットを頂点として弧を描くため、7フレットから12フレット辺りが低くなり、この周辺の弦を押さえると、その弦の振動が高くなった最終フレット辺りのフレットに触れ、弦のビビりの原因となってしまいます。そのトラブルを避けるためには、絶対に Fallaway 加工が必要だと考えています。この Gibson Southern Jumbo もそれが原因で弦がビビっていました。

フレットの高さをネックジョイント辺りから徐々に下げます。

3548.jpg

フレットの磨きも終わり、擦り合わせが終了しました。

3549.jpg

最後に指板に貼っていたマスキングテープを剥がして擦り合わせの終了です。

3550.jpg

これから弦を張ります。まず弦を張って、ナットとサドルの高さ調整を行います。さて、弦のビビりは解消しているでしょうか。それではこの続きは次回書きます。次回は3回シリーズの最終回です。どうぞお楽しみに。

続く。



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  1. 2016/10/16(日) 08:35:23|
  2. リペアー
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

久しぶりに覗いたら

再開してましたか^^!
70年代位までギブソンってフレットが半丸ではなくてベタベタでしたよね。
LPはペーパー跡がしっかり残っていたけどギブソンの音がしてたなあ〜♪
あれからギターが2本増えましたがいずれもエレキです。
  1. 2016/10/19(水) 06:36:58 |
  2. URL |
  3. サルタンスイング #DL0dExLA
  4. [ 編集 ]

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奥村健治

Author:奥村健治
アメリカでギター製作を学び、現在イギリス・ロンドンにてアコースティックギター製作に励んでおります。長崎県佐世保市出身

Santa Cruz Guitar Company, Bourgeois Guitars, Lowden Guitars の英国でのリペアーマンもやっています。

www.okumuraguitars.com
www.okumuraguitars.tumblr.com
https://twitter.com/okumuraguitars
https://instagram.com/okumuraguitars/

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