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奥村健治アコースティックギター製作 IN ロンドン

ロンドン在住の個人製作家によるギター製作ブログ

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1953年製 Gibson J-50 の大掛かりなリペアー その1

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1953年製 Gibson J-50 のリペアーの話です。

このリペアーの記事は数回に渡り去年書こうと思っていたのですが、なんせ9ヶ月半もブログをサボってしまったので、今回からの登場になります。一回で終わる話ではないので、数回に渡り書こうと思っていますが、それが何回になるかはわかりません。4、5回で終わるかもしれないし、もしかしたら10数回に渡るかもしれません。そう言えば、過去に16回くらいのシリーズもあったような気がします。

ある日、いつもリペアーを依頼して下さるお客さんから連絡があり、興味があるギターがギターショップに売ってあるのだが、一緒にそのギターショップに行ってそのギターをチェックして欲しいと依頼されました。そのギターとは1953年製 Gibson J-50 です。ネックが前方にかなり傾いて(元起き)弦高がかなり高く、トップにも問題があるとのことでした。リペアーが可能であれば、リペアー代とギターの価格の合計を考慮して購入したいとのことでした。トラブルのあるギターなので、価格は比較的安く設定されていました。確か2000ポンドちょっと(30数万円)だったと思います。

ギターショップに一緒に行ってギターをチェックしたところ、もちろんネックリセット(ネックをボディーから取り外し、ネック角を矯正して再接着する)は必要でした。トップのトラブルは以前行われたリペアーが酷く、やり直しが必要でした。その場でお客さんに自分がリペアーできることを伝え、ある程度のリペアー代を見積もりました。それでお客さんはその場で購入を決めました。そしてそのまま私がギターを工房に持って帰りました。

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下の写真でも分かるように、ヘッド側からネックを覗くと、ネックがかなり前方に傾いており、ネックジョイント辺りから指板がスキージャンプ台のように上昇しています。この状態ではネックリセットは必須です。ネックジョイント辺りから先の指板は、弦を張った状態で真っ直ぐか下降していなければなりません。

3643.jpg

お客さんが指摘した問題がもう一つありました。それはネックヒールに入った亀裂です(下の写真)。この亀裂がどこまで深く入っているかは分かりません。ネックを取り外す時に問題がなければいいのですが、とにかくネックは外さなければなりません。

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3645.jpg

さてトップですが、酷いリペアーが施されていました。トップのセンターの継ぎ目に亀裂が入り、その亀裂の隙間を接着剤だけで埋めてあるのです。裏からの補強は施されていないし(厳密に言えばマスキングテープだけ)、これでは亀裂が大きくなっても不思議ではありません。おまけにその隙間は黒いラインとなり、見た目も悪いです。亀裂周辺の塗装も剥がれており、適切な処置が行われていません。

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先ほど補強はマスキングテープだけと書きましたが、それが下の写真です。補強をマスキングテープだけとは何とずさんなのでしょう!かなり酷いリペアーです。酷いリペアーをいろいろと見てきましたが、これも酷いですね。

3649.jpg

工房に持ち帰ってからギターをいろいろとチェックしましたが、トップもかなり膨れ上がっています(下の写真)。これも弦高が高い原因の一つです。この膨れ上がりにより、トップの亀裂も隙間も大きいのでしょう。この膨れ上がりも沈めないといけません。

3650.jpg

それでは何回シリーズになるかは分かりませんが、このギターのリペアーの様子を書いていきたいと思います。次回をお楽しみに!

続く。



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  1. 2017/08/22(火) 13:57:53|
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プロフィール

奥村健治

Author:奥村健治
アメリカでギター製作を学び、現在イギリス・ロンドンにてアコースティックギター製作に励んでおります。長崎県佐世保市出身

Santa Cruz Guitar Company, Bourgeois Guitars, Lowden Guitars の英国でのリペアーマンもやっています。

www.okumuraguitars.com
www.okumuraguitars.tumblr.com
https://twitter.com/okumuraguitars
https://instagram.com/okumuraguitars/

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